今治造船とJMUが資本提携!?

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このページはは12月に発表された時のものです。3月に発表されたverはこちらです。

今治造船とJMUの提携を優しく解説
ついに発表された今治造船とJMUの提携内容。営業、開発、設計を共同で行う新会社の設立の意味をやさしく解説します。

 

 

年の瀬の衝撃ニュースを、私は三井E&Sの大赤字と千葉工場分社化だと信じてました。見事に裏切られました。

 

『ジャパンマリンユナイテッド株式会社との資本業務提携に関する基本合意書締結について』

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なんと、建造量国内1位の今治造船と2位のジャパンマリンユナイテッド(JMU)が資本提携するそうです。

業界再編はだいたい1位と3位が提携し2位を離すだとか、2位3位が組み1位を落とすなどでしたが、今回は1位2位が手を組むのです。それほどにまで切羽詰まっているのでしょう。

さらに、この今治造船は瀬戸内を中心に形成されたグループで桧垣一族が経営する家族企業です。一方JMUは日立造船、IHI、日本鋼管の造船事業部と住友の艦艇事業部が合併してできた企業で、旧財閥系の国を代表する重工業群です。昔では考えられない様子ですね。

以下、内容を見ていきましょう。

 

【本提携の概要】

1. 資本提携について
今治造船が、JMUの新たに発行する普通株式を引き受けることについて検討します。

2. 業務提携について
今治造船とJMUは、以下の(1)及び(2)の内容を含め、両社の業務提携について検討します。
(1) LNG運搬船を除く商船分野を対象とする共同営業設計会社の設立
(2) 今治造船とJMUの将来の生産体制の効率化

 

買収はしない

まず、新発行株式を引き受けるということで、今治造船がJMUを買収するということではなさそうです。今治からしてもJMUを買収したところで、言い方は悪いのですが負債にしかなりません。というのも、今治の最大の強みは瀬戸内を中心にグループが形成されている点にあるからです。JMUは国内に幅広く展開してます。

 

業務内容

①のLNGを除くというのは、実は三菱と今治がLNG分野において提携関係にあるためです。MILNGカンパニーという会社を合弁で設立しており、LNG船の設計販売を行ってます。このために、JUMとはLNGを除く提携となっているのでしょう。

しかし、今治の主建造船はバルクキャリアですので、あまりLNGを主としては行ってはおりません。

今回の提携ではJMUにとってはコスト削減のノウハウや受注後JMUより人件費が安い今治へ建造を依頼するなど考えられますね。今治にとっては資本の増加や高付加価値船のノウハウの取得などでしょうか。

 

②の生産体制の効率化というのは、一言で表すと生産分業です。実は、今治造船はこれまで設備の規模が小さかったのです。今では常石造船から購入した多度津工場と新たに建設した丸亀ドック、広島工場(旧幸陽船渠)など大型工場がありますが、それ以前は西条工場のみといっても過言ではありませんでした。

建造中の船体の8割以上を完成させ、いったん進水させ別の修繕ドックへ移動させ残り2割を船体にくっつけたことも確かあったはずです。もしかしたら別の会社かもしれませんが…。

とにかく、既存設備では対応できないのが当時の今治造船の実情でしたが、現在はそれら新工場などもあるので、いったいどういう内容なのか興味がありますね。

 

参考までに、今治とJMUの設備比較を載せておきます。

今治造船とJMUを比較してみた
さて、今治造船とJMUとの衝撃的な提携が発表されてから、少し時間が経ちました。今回は今治とJMUの比較をしたいと思います。

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