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かつて日本といえば造船という時代がありました。

世界最大の建造量を誇り、世界最大の船を常に更新する、まさに最強の存在でした。

今、その姿は見られません。

オイルショックに伴う造船不況とプラザ合意による急激な円高、新興国造船業の台頭などで日本造船業はその誇りを失いました。

 

ここでは、私が大学院で研究していた戦後造船業を紹介、解説します。

特に、造船分野の研究者は少ないので参考になれば幸いと存じます。

 

第1回:大日本帝国の連合国に対する賠償と造船産業

戦後日本造船産業の研究報告:第1回「大日本帝国の連合国に対する賠償と造船産業」
日本の造船? 造船って韓国とか中国が主役じゃないの? 残念だけど、中韓と比べると日本は目立ってないわ。 でもね、戦後の日本造船業って世界で1番だったのよ? 日本の造船 突然ですが、皆さんは日本の造船産業がかつて世界1位だったのをご存じですか

第2回:冷戦と賠償緩和

戦後日本造船産業の研究報告:第2回「冷戦と賠償緩和、そして解放へ」
そもそも賠償ってそんなに変わるものなの? 常識は常に変わるものよ。 波も世界情勢も、ね。 世界情勢は着々と変化する 戦後の世界情勢は非常に複雑なものでした。皆さんもご存じの通り、資本主義陣営と共産主義陣営による冷戦です。 欧州ではドイツが分...

第3回:賠償の廃止と造船ブーム

戦後日本造船産業の研究報告:第3回「賠償の廃止と造船ブーム」
第2次大戦時の船舶被害率が80.6%と、実質海運業者は壊滅しましたが、一方で造船業はほとんど無傷で残りました。 時は冷戦、米ソがにらみを利かす中、一刻も日本を復興させ西側諸国の一員にしようと賠償案の緩和が求められました。 そして、1956年、日本はついに世界1位の造船大国となるのです。

第4回:続く造船ブームとオイルショック

戦後日本造船産業の研究報告:第4回「続く造船ブームとオイルショック」
第1回から3回にかけて、戦後の混乱期から賠償撤廃、そして第1次輸出船ブーム(1954~57年)という流れを見てきました。 世界最大の造船王国となった日本は、なおも躍進を続けていくのです。 第4回となる今回は、第2次から4時までの輸出船ブーム...

第5回:「造船不況と政策としての建造設備半減」

戦後日本造船産業の研究報告:第5回「造船不況と政策としての建造設備半減」
超大型原油タンカーの大量建造で、トン数で見ると2隻に1隻は日本産という日本造船業の輝かしい時代は、突如終焉を迎えます。 1973年のオイルショックと、原油需要の激減です。 オイルショックがもたらしたもの 原油価格の急上昇 日本造船業が滅び始...

第6回:「途上国の成長と日本造船業の衰退」

 

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